マーケットレポート用語集
📈 価格とトレンド
移動平均(50日 / 200日 MA)
過去N日間の終値を平均してならした線(MA=Moving Average)。 日々の上下のノイズを消してトレンドの向きを見るためのもの。 50日MAは中期、200日MAは長期のトレンドを表す。定義上、過去の値に基づく「遅れて動く」指標。
ゴールデンクロス / デッドクロス
短期の移動平均(50日)が長期(200日)を上に抜けるのがゴールデンクロス(中長期で上昇トレンド寄り)、 下に抜けるのがデッドクロス(下降トレンド寄り)。あくまで過去の平均に基づく目安で、 転換を後追いで確認するもの。これ単体が売買の合図になるわけではない。
😱 センチメントと需給
Fear & Greed 指数(恐怖・強欲指数)
市場心理を 0〜100 の1つの数字にまとめたセンチメント指標(Alternative.me が算出)。 0-24=極度の恐怖、25-44=恐怖、45-55=中立、56-75=強欲、76-100=極度の強欲。 「恐怖が極まる局面はむしろ買い場」「強欲が極まると過熱」と逆張り的に読まれることが多いが、 恐怖のまま下げ続けることもあり、単独の売買根拠にはならない。
取引所プレミアム(Coinbase Premium)
米国系取引所 Coinbase と海外の Binance のBTC価格の差(%)。 プラスなら Coinbase の方が高い=米国(機関投資家)の買い需要が強い目安、 マイナスなら米国勢の需要が弱い/アジア勢が優勢の目安とされる。 米国の実需の強さを測る代理指標として見られる。
ETF資金フロー
米国のスポットBitcoin ETF全体に、その日いくら資金が入った(流入)か出た(流出)か。 プラスは新規設定(創出)=流入、マイナスは解約(償還)=流出。 ETFは資金の出入りに応じて現物のBTCを売買するため、機関投資家の実需(買い/売り圧力)の代理指標として見られる。 (創出=投資家の資金でETFの持ち分を新規に作ること、償還=それを解消して現物を引き出すこと。) 出典の集計は非公式で、公式開示と細部がずれることがある。
⛓️ オンチェーン指標(バリュエーション・保有者行動)
ブロックチェーン上の実際の送金データから、保有者が儲かっているか・売りが出やすい局面かを推し量る指標群(過去4年分=無料データの上限で見ている)。 多くは、コインを最後に動かしたときの価格=市場の平均取得コスト(実現価格 / 実現時価総額)と現在価格の差を手がかりにする。 また、最後に動かしてから155日を境に、それより新しい層を短期保有者(STH)、古い層を長期保有者(LTH)と呼び、新規参入者と古参の動きを分けて見る。
MVRV Z-Score
時価総額(いまの価格ベース)と実現時価総額(取得コストベース)の乖離を、 統計的なばらつき(標準偏差)で正規化した指標。市場全体が取得コストに対してどれだけ割高/割安かを表す。 歴史的に 0付近〜マイナスは底値圏、6〜7以上は天井圏の目安とされる。
SOPR
その日に動いたコインが、平均して利確(>1)で売られたか、損切り(<1)で売られたかを示す (SOPR=Spent Output Profit Ratio、売られたコインの損益比)。 1がちょうど損益ゼロの分岐点。強気相場では SOPR=1 が支持線、弱気相場では抵抗線として働きやすい。
STH-SOPR
短期保有者(取得155日未満)に限った SOPR。新規参入者の損益行動を映す。 値動きに敏感な層なので、中期的なトレンド転換の検知に使われる。
LTH-SOPR
長期保有者(取得155日以上)に限った SOPR。古参の保有者が利確に動いているか、 損切りを強いられているかを示す。天井圏では古参の大きな利確で跳ね上がりやすい。
STH Realized Price
短期保有者の平均取得単価。市場価格がこの線を割り込むと直近の参入者が全体として含み損に陥り、 売り疲れから短期的な底値圏になりやすい目安とされる。
LTH Realized Price
長期保有者の平均取得単価。長期目線でのコスト水準を表す。 STH側より低いのが通常で、両者の差が保有期間による含み益の厚みを示す。
LTH Net Position Change (30d)
長期保有者の保有量が過去30日で純増(プラス=蓄積)か純減(マイナス=分配)かをBTC建てで示す。 ヘッドラインが弱気でも、先を見る層が静かに買い集めているか、といった蓄積動向を測る。 ※保有「量」の増減を直接見るもので、UTXO総数のような生のカウント(Ordinals由来の極小UTXOや 取引所のウォレット統合でも動きノイズが多い)とは別物。
Puell Multiple
その日にマイナーが得た発行報酬(USD建て)を、過去365日平均と比べた指標。 マイナーの収益環境の過熱・冷え込みを測る。 低いとマイナー収益の悪化(採算割れで投げ売りが出やすい降伏局面)、高いと過熱を示唆する。
🌐 ネットワークの状態
ブロック高
現在までに積み上がったブロックの通し番号。約10分に1つ増える。チェーンの「いま何ページ目か」にあたる。
難易度・難易度調整
マイニングの採掘の難しさ。約2週間(2016ブロック)ごとに自動で調整され、 参加者(=ハッシュレート)が増えていれば難易度は上がり、減っていれば下がる。 これによりブロック生成間隔が約10分に保たれる。「エポック進捗」は次の調整までの進み具合、 「予想変化率」は今のペースなら次の調整で難易度が何%変わりそうか。
ハッシュレート
ネットワーク全体の採掘に投じられている計算能力。単位は EH/s(エクサハッシュ毎秒)。 高いほど多くのマイナーが参加=ネットワークが堅牢とされる。急落はマイナーの撤退や大規模停電などを示すことがある。
手数料(sat/vB)
送金に付ける手数料の相場。sat/vB は「データ1バイトあたり何サトシ払うか」の単位(1サトシ=1億分の1BTC)。 混雑時は高く、空いていれば低い。「最速/30分/1時間/エコノミー」は、その速さで承認されるための目安レート。
メンプール
まだブロックに取り込まれていない承認待ちの取引が溜まっている待合室。 件数や容量(vMB)が大きいほど混雑しており、手数料が上がりやすい。「約N ブロック分の滞留」は、 その待ち行列を捌くのにおよそ何ブロック(≒何十分)かかるかの目安。
マイニングプールシェア
直近に採掘されたブロックを、どのマイニングプールがどれだけの割合で掘ったか。 特定のプールに偏りすぎると中央集権化の懸念材料として語られる。