【2026/08/03】きのうのビットコイン

きのうのニュース

🏦 事故で取引所へ資金回帰、ETF 優位論が浮上

CryptoQuant によると、7月31日の 10 BTC 未満の取引所入金は 7,300 BTC と2月6日以来の高水準に達しました。Coldcard の脆弱性で約8,900万ドル相当が流出した直後で、FTX 破綻後に資金が自己保管へ逃げたときとは逆向きの動きです。ARK Invest でデジタル資産調査を率いる Lorenzo Valente は「自己保管のハードウェア領域はいま惨状だ」と述べ、利用者は取引相手方のリスクをソフトウェア・機器・供給網・フィッシング・バックアップのリスクと引き換えただけだと主張しました。ETF アナリストの Eric Balchunas も、鍵の管理を伴わない長期の値動き取得の手段として米国の現物 ETF を挙げています。自己保管こそ本筋だという前提が、事故を機に問い直されています。

出典: CoinDesk

📈 8月の季節性に警戒、底値は5万8千ドル台との見方

8月に入り、季節性への警戒が広がっています。過去15年の8月の平均リターンは -0.64%、中央値は -7.87% で、中央値がマイナスになる唯一の月です。直近は4年連続の下落で、平均は -10% でした。アナリストの LP_NXT は 58,000〜62,000ドルでの底入れを見込み、その後 80,000〜92,000ドルへの反発を予想しています。一方、下降トレンドを抜けるには 65,000〜70,000ドル帯を取り戻す必要があるとの見方も出ています。8月2日時点の時価総額は 1.27兆ドルで、30日間では 8.67% の上昇です。同じ材料を見ても着地の見立ては大きく割れており、8月を弱い月と決めてかかる根拠は薄いままです。

出典: kucoin.com

⚠️ FOMC 5会合連続据え置き、3人が利上げ主張

米連邦公開市場委員会は7月29日、政策金利を 3.50〜3.75% に据え置きました。5会合連続の据え置きですが、採決は 9対3 で、Beth Hammack、Neel Kashkari、Lorie Logan の3人が利上げを支持して反対に回りました。3人の反対は異例で、Kevin Warsh 議長の会見の調子と合わせ、市場はこの決定をタカ派と受け止めています。株価が下げ米国債利回りが上昇するなかでも、ビットコインは 64,000ドル近辺を保ち、決定直後は 63,947ドル・24時間で 0.42% 高と落ち着いた反応でした。利下げを織り込んで動いてきた相場にとって、緩和の再開が遠のいたかどうかが当面の分かれ目になります。

出典: CoinDesk

⛏️ 採掘難易度が年初来高値から14%低下、AI 転用進む

採掘難易度は 126.23兆へ下がり、今年の高値から約14%低い水準になりました。前年同期を下回るのは史上2度目です。ネットワークのハッシュレートは2025年後半の毎秒1ゼタハッシュ超のピークから約12%減り、7月下旬には約 868 エクサハッシュとなりました。2025年10月からの下落幅は 25% を超え、記録に残るなかでも長い部類の減少です。採算の目安であるハッシュプライスは6月下旬に1ペタハッシュ日あたり 27.66ドルまで落ち、足元は 31.7ドルへ戻したものの、採掘各社は年内の収益回復をほとんど見込んでいません。CoinShares は3月時点で全体の 15〜20% が赤字で稼働していると推計しており、設備を AI 向けへ振り替える動きが続いています。

出典: CoinDesk

🚨 Coldcard の乱数欠陥、8,900万ドル相当が流出

カナダの Coinkite が作るビットコイン専用ハードウェアウォレット Coldcard で、シードフレーズの生成が弱くなるファームウェアの不具合が見つかりました。窃取は7月30日金曜に始まり、その後も波状に続いています。オンチェーンの追跡では被害は 1,000〜1,300 BTC、およそ7,000万〜9,000万ドルにのぼり、1,000を超えるアドレスが対象になりました。594 BTC が25分で抜かれた事例も報じられています。攻撃者は端末に一切触れることなく、手元でシードの候補を再構成して秘密鍵を導けたとされます。自己保管の失敗としては過去最大級で、ソーシャル上のセンチメントは記録的な低さまで落ち込みました。

出典: CoinDesk

🚨 CZ がウォレット分散呼びかけ「100%安全は無い」

Binance 創業者の CZ が、Coldcard の脆弱性による約8,900万ドルの流出を受け、保有者にウォレットの分散を呼びかけました。100% 安全なものは存在しないとして、単一の機器や単一の保管方法へ資産を集中させないよう促した形です。今回の欠陥は2021年3月まで遡り、新しいウォレットを作る際に一部の Coldcard が端末の乱数生成器ではなく予測可能なソフトウェア側の乱数へ落ちてしまうものでした。攻撃者は生成されうるシードを手元で総当たりでき、機器を奪う必要がありません。事故は Zero Hedge など暗号資産の外の媒体にも取り上げられ、自己保管の作法として分散が改めて語られています。

出典: zerohedge.com

⚡ 原因はマクロの誤判定、Coinkite が緊急更新配布

Coldcard のファームウェアは MICROPY_HW_ENABLE_RNG を 0 と定義してハードウェア乱数の経路を無効にしていましたが、暗号処理を担うライブラリ libngu がマクロの値ではなく定義の有無だけを見ていたため、ハードウェア乱数が有効だと誤判定し、STM32 の乱数器ではなく Yasmarang というソフトウェアの代替に結び付いていました。影響を受けるのは Mk2 と Mk3 のうち、ファームウェア 4.0.0 から 5.0.3 でシードを作った端末で、2021年3月から Mk3 最後の版までが範囲です。Coinkite は不具合を認めて謝罪し、緊急のファームウェアを公開しました。CEO の NVK は公開書簡で、まず資金を動かすよう促しています。更新しただけでは既に作られたシードは安全になりません。

出典: thehackernews.com

⚡ AI エージェントに Lightning 財布、1か月の実験

TFTC の Marty Bent が、自分の AI エージェントに Lightning のウォレットを持たせた実験を振り返っています。エージェントは1か月のあいだ、LN Markets で自律的に取引し、Nostr へ投稿し続けたといいます。共演した Vinny との対話では、エージェント型の基盤を本番環境で走らせるうえでの互いの勘所が交わされました。支払いに人の承認や口座開設を挟まないビットコインの性質が、機械そのものを主体とする用途とどう噛み合うのかを、実際に動かしたうえで語る回です。自律的に動くプログラムへ残高を預けるという発想はまだ珍しく、実運用の記録として読める内容になっています。

出典: TFTC