【2026/08/12】きのうのビットコイン
きのうのニュース
🏦 IBIT 現物交換の最低額、96%減の100万ドル
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」で、ビットコインとETF株式を直接やり取りする現物交換(in-kind)の最低金額が、従来比96%減の100万ドルへ引き下げられたことが分かりました。同社のロビー・ミッチニック氏が明らかにしたもので、これまで一部の大口に限られていた経路が、中堅規模の機関投資家にも開きます。同氏は今後、下限をゼロへ近づけていく意向も示しました。現金を挟まずに済む現物交換は、ETFへの出入りに伴う売買の手間を抑えます。使える投資家の層が広がることは、ETFという器がビットコインを持つための標準的な入れ物として定着していく度合いを、一段押し上げる動きです。
🏛️ ロシア中銀、個人投資家のビットコイン取引を承認
ロシア中央銀行が、個人投資家によるビットコイン取引を認めました。ロシアはビットコインを含むデジタル資産全般について規制の枠組みづくりを進めており、今回の承認もその流れの一環と位置づけられます。記事は Bitcoin Magazine の Mathew Di Salvo 氏によるものです。中央銀行が個人の取引を正面から認めるかどうかは、その国でビットコインが「禁じられた資産」から「規制された資産」へ移る境目にあたります。取引所や保管業者を免許の下に置く方向へ舵を切る当局が増えるほど、後から制度を設計する国にとっての前例も積み上がっていきます。中銀という発行体そのものが判断した点が、この承認の重みです。
🇺🇸 SEC が暗号資産の発行ルール提案へ、Clarity は停滞
米国の暗号資産の市場構造を定める Clarity 法案について、上院が審議を一旦止めた一方で、規制当局側は歩みを止めていません。SEC が暗号資産の発行(オファリング)に関するルール案を用意しており、9月に向けて動きが出る見通しです。法律が通らなければ何も進まない、という構図にはなっていないことを示す展開です。立法が滞る局面では、規則制定という当局の裁量による経路が実務上の基準を先に作ります。業者にとっては、議会の結論を待つのではなく、SEC が示す条件に合わせて発行の設計を進める段階に入ることを意味します。法案の行方とは別に、当局側の時計が動き続けている点が重要です。
🏢 Strategy、年初来6,948BTC 売却で4.3億ドル調達
マイケル・セイラー氏率いる Strategy が、2026年に入ってから6,948BTC を売却し、4億3,180万ドルを調達していたことが分かりました。同社が進める「BTC マネタイゼーション・プログラム」の一環です。ビットコインを買い増し続ける企業の代名詞だった同社が、保有分を現金化する側にも回っている点が、これまでとの違いになります。企業財務としてビットコインを積み上げる戦略は、いつか売る局面をどう設計するかまで含めて初めて完結します。売却が方針転換なのか、資金繰りの通常運転なのかで受け止めは変わりますが、最大の保有企業が実際に手放した規模が数字で出たこと自体が、追随する企業への参照点になります。
🏢 Block、2.6億ドルの含み損でも9,117BTC を維持
Block が四半期報告(8-K)で、2026年6月30日時点のビットコイン保有を9,117BTC と開示しました。同社は上半期に2億6,000万ドルを超える含み損を抱えながら、購入方針を変えずに保有を続けています。7月23日には S&P 500 への採用も決まりました。含み損の局面で売らずに持ち切ったという事実は、決算上の見栄えより方針の一貫性を優先したことを示します。さらに S&P 500 構成銘柄になったことで、指数に連動する資金が同社株を通じて間接的にビットコインへ触れる形になります。企業が自ら買う経路とは別に、指数という受け皿を経由した保有が積み上がる構図です。
⛏️ 希薄化増資と決算悪化で Bitdeer 株が1日19%安
マイニング企業 Bitdeer Technologies の株価が月曜に急落し、時価総額は金曜終値の26億5,000万ドルから19%減の21億1,000万ドルまで縮みました。1日で市場価値の5分の1が消えた計算です。既存株主の持ち分を薄める増資と、内容の悪い決算が重なったことが背景にあります。マイニングは電気代と機材投資を先に払う事業で、収益が細る局面ほど株式や転換社債による資金調達に頼らざるを得ず、それがさらに株価を押し下げるという循環に入りやすい構造を抱えます。1社の下げ幅にとどまらず、上場マイナー全体の資金調達環境がどう見られているかを映す動きです。
🚨 Coldcard 脆弱性後に23.3万BTC が安全な保管へ
自己保管サービス Casa の CEO ニック・ノイマン氏が、Coldcard の脆弱性が明らかになった後に23万3,000BTC がより安全な保管へ移されたとの見方を示しました。同社の顧客データによれば、この動きの一部は、単一鍵で Ledger や Trezor を使っていた利用者がマルチシグへ移行した分と、既にマルチシグを組んでいた利用者が構成から Coldcard の端末を外した分で構成されます。ノイマン氏はこれを、自己保管の仕組みが実際に機能した証拠だと位置づけています。特定の機器に問題が出ても、鍵を分散させた構成なら資金を動かして立て直せるという点が、実際の資金移動の規模として現れた事例です。
⚡ Luke Dashjr、動議から26時間で BIP 編集者を解任
ビットコインの改善提案(BIP)の編集者たちが2026年8月10日、Luke Dashjr 氏を編集者から外しました。開発メーリングリストに解任の動議が出てから、わずか26時間後の決定です。同氏が推していた BIP-110 のフォークはマイナーの支持が2.6%にとどまり、2ブロックで停止したまま、正式に閉じられました。Dashjr 氏はこの解任を権限の乱用だと主張しています。BIP の編集者は提案の採番と受理を差配する立場で、明文化された解任手続きが乏しいまま実行された点が、ビットコインの意思決定に残る統治上の空白を浮き彫りにしました。フォークの帰趨とは別に、この空白の扱いが次の論点になります。